Juxtaposition:Two Perspectives

対置する視点:二つのまなざし
2025.5.15 ____ 5.24.

ATELIERMO〈アトリエ・エムオー〉では、2025年5月15日(木)から5月24日(土)までの期間、版画作家の小林夏美とGrace Mirams(グレース・マイラス)による二人展「Juxtaposition:Two Perspectives ー 対置する視点:二つのまなざし」を開催いたしました。

「Juxtaposition(並置)」とは、異なるものを並べることで、それぞれの特徴や関係性を浮かび上がらせる表現です。

本展では、小林夏美の繊細で幻想的なリトグラフと、Grace Miramsの素材の質感を活かした版画作品を同じ空間に展示し、異なる視点から生まれた二つの表現が響き合う場をつくりました。

小林夏美の作品には、「距離と記憶」というテーマが通底しています。繊細な描写によって紡がれる幻想的な世界は、見る人の内面にある記憶や感覚を静かに呼び覚まします。

一方、ニュージーランドの風景や自然のリズムを表現するGrace Miramsの作品には、素材の質感を通して、土地の気配や自然とのつながりが映し出されています。

異なる文化的背景や制作手法を持つ二人の作品は、それぞれの個性を際立たせながらも、互いの表現に新たな解釈をもたらしました。



また、本展では、二人の版画作品をATELIERMOの空間に配された名建築家たちの家具とともに展示しました。

木の質感や職人の手仕事が感じられる家具と版画作品が共存することで、素材や造形の異なる表現が調和し、アートと暮らしの関係性を探る空間が生まれました。

二人の作家がそれぞれの視点から描き出す風景や記憶。そして、作品と家具が同じ空間に置かれることで生まれる新たな対話。

本展を通して、異なる表現が並ぶことで広がる解釈の可能性と、日常の中でアートに触れる豊かさを感じていただけました。


額賀 章夫 | Akio Nukaga

1998年、笠間焼「伝統工芸士」に認定された陶芸家。1993年に笠間市にて独立。現在「N. ceramic studio」を主宰し、代表的な作風でもある鎬の技法による「プリーツワーク」を用いて、技術の高さが見て取れる素晴らしい作品を作り続けています。 丸みを帯びたフォルムと繊細な手仕事のコントラストがとても美しく、その心地よいセンスと緻密な作業の連続が生み出す独特な存在感は、私たちに安らぎを感じさせます。

Born in 1986, Natsumi Kobayashi graduated from Musashino Art University with a degree in Craft and Industrial Design. Based in Tokyo, she creates prints using lithography-based techniques, utilizing fragile self-made plates primarily for monoprints, which are produced as unique artworks without replication.
Her work abstracts landscapes inspired by distant waterscapes, and elements like grass and stones at her feet, intertwining perspectives of distance and proximity on a single canvas. This approach captures not just “objects,” but the act of “contemplation” itself through her art.