Nukaga Akio | Solo Exhibition

My Ceramic Journey____現在地としてのかたち2026.1.30____2.10.

ATELIERMO〈アトリエ・エムオー〉では、2026年1月30日(金)から2月10日(火)までの期間、陶芸家|額賀章夫氏による個展「My Ceramic Journey _____ 現在地としてのかたち」を開催。

笠間での独立以来、30年以上にわたり制作を続けてきた額賀章夫氏。
本展では、その長い歩みの中で培われてきた技術や感覚が、現在どのようなかたちとして立ち上がっているのかに目を向け、いまの額賀氏を象徴する作品群をご紹介いたしました。

額賀氏の作品には、器としての機能性と、造形としての静かな存在感が自然に共存しています。

土や釉薬、焼成といった素材に丁寧に向き合いながら、反復や対比といったデザイン的な要素を重ねることで、日常の中にすっと馴染みつつ、ふとした瞬間に視線を引き寄せる表情が生まれる。
そこには、手仕事ならではの身体性と、長年の試行錯誤によって磨かれてきた構成力が静かに息づいています。

近年では、タイル作品をはじめ、木や鉄といった異素材との組み合わせにも取り組み、土の持つ質感や色彩が、家具や建築的な要素とどのように関わり合うのかを探り続けています。

プリーツワークに見られるリズム、黒掛分による深い陰影、白化粧土や焼成によって現れる素材の揺らぎ。それらは感覚的でありながらも秩序だった構造をもち、使う人や置かれる空間によって異なる表情を見せてくれます。

本展では、額賀氏を象徴するプリーツワークの花器を中心に、テーブルランプ、タイル、テーブルなどを展示。
さらに、アルヴァ・アアルトやジャン・プルーヴェをはじめとする、20世紀のモダンムーブメントを牽引した建築家・デザイナーたちの家具や思想から着想を得て制作された新作も発表されました。

額賀氏は、彼らが大切にしてきた「機能から導かれるかたち」や「構造と美の関係性」に共感し、その思想を自身の制作の中でどのように捉え、陶芸という表現へと置き換えることができるのかを探りながら、新作に向き合ってきました。
会場では、そうした思考から生まれた作品を、着想の背景ともなったアルヴァ・アアルトやジャン・プルーヴェの家具とともに配置。作品と家具が互いの造形や素材、構造を引き立てながら、空間の中で静かに呼応する構成としました。
また、陶器と家具を組み合わせた新たな試みも発表されました。30年以上にわたる仕事の積み重ねの延長線上にありながら、これからの表現の広がりや、新たな道筋を感じさせる作品となっています。


機能から導かれたかたち、反復によって磨かれた構造、そして使われることで完成していく美。
工芸と家具という異なる領域を横断しながら、それぞれが暮らしの中でどのように存在し、関係を結んでいくのか。本展では、額賀氏の「現在地」を通して、そのひとつの風景を描き出しました。

会期中には、額賀氏が独立30周年を記念して刊行した作品集『My Ceramic Journey』もご紹介いたしました。


本展は、額賀氏が30年以上にわたり積み重ねてきた仕事が、いまの表現として結晶すると同時に、その先へと続く新たな可能性を垣間見る機会となりました。
ATELIERMOの空間の中で、暮らしの延長として、そしてひとつの造形として、額賀章夫氏の“いまのかたち”をご覧いただけましたこと、心より御礼申し上げます。
なお、本展は多くの皆さまにお越しいただき、展示作品完売のため、予定していた会期を繰り上げ、2月7日をもって終了いたしました。


額賀 章夫 | Akio Nukaga

1998年、笠間焼「伝統工芸士」に認定された陶芸家。1993年に笠間市にて独立。現在「N. ceramic studio」を主宰し、代表的な作風でもある鎬の技法による「プリーツワーク」を用いて、技術の高さが見て取れる素晴らしい作品を作り続けています。 丸みを帯びたフォルムと繊細な手仕事のコントラストがとても美しく、その心地よいセンスと緻密な作業の連続が生み出す独特な存在感は、私たちに安らぎを感じさせます。

Born in 1986, Natsumi Kobayashi graduated from Musashino Art University with a degree in Craft and Industrial Design. Based in Tokyo, she creates prints using lithography-based techniques, utilizing fragile self-made plates primarily for monoprints, which are produced as unique artworks without replication.
Her work abstracts landscapes inspired by distant waterscapes, and elements like grass and stones at her feet, intertwining perspectives of distance and proximity on a single canvas. This approach captures not just “objects,” but the act of “contemplation” itself through her art.