KIRIMOTO KOHEI

キリモト コウヘイ

1992年、石川県輪島市生まれ。200年以上続く老舗漆器店「輪島キリモト」の八代目として、輪島塗の現場とともに育つ。大学では経営・マーケティングを学び、卒業後は家業にて営業企画を担当。国内外へ輪島塗の魅力を伝える活動に携わる中で、工芸の未来と向き合い、自身の手でつくる道を選びます。 2020年より輪島の漆芸作家のもとで修業を重ね独立。布と漆を重ねて成形する脱活乾漆技法を用い、野菜や果実など身近な自然物から型を取った、有機的で柔らかな器を制作しています。漆と珪藻土による下地から塗り、研ぎまでを一貫して行い、時間とともに変化し、育っていく佇まいを大切にしています。 漆を「治癒と再生の素材」と捉え、その性質に人と自然の関係性を重ね合わせています。均整や格式にとらわれない造形は、輪島塗の伝統を背景にしながらも、現代の暮らしに静かに寄り添う新たな表情を生み出しています。2024年の能登半島地震および豪雨災害により輪島の工房を失いましたが、現在は広島県福山市を拠点に制作を継続。器を通して、人と人、自然と暮らしを緩やかにつなぐことを目指しています。