RUDOLPH M. SCHINDLER

ルドルフ・M・シンドラー

ルドルフ・M・シンドラー(1887–1953)は、20世紀モダニズム建築を代表する建築家のひとりであり、とりわけアメリカ西海岸におけるモダン建築の形成に大きな影響を与えた人物です。オーストリアに生まれ、ウィーン工科大学で建築を学んだのち、アドルフ・ロースのもとで近代建築思想を吸収。1914年にアメリカへ渡り、フランク・ロイド・ライトの事務所での活動を経て、独自の建築的言語を確立していきました。

装飾を排し、構造・素材・空間の関係性を重視するシンドラーの建築は、直線や幾何学的形態を基盤としながらも、光や陰影、人の動きによって立ち上がる空間体験を重視し、建築を「住まうための彫刻」として捉えていました。

合板や無垢材といった素材の特性を生かし、シンプルな構造と最小限の要素によって成り立つ家具は、建築的でありながら身体性を伴い、使われることで完成していく存在として設計されました。シンドラーのデザインは、時代を超えてなお、建築と家具、機能と造形、日常と思想のあいだを静かにつなぎ続けています。